階段滑り止めとは

階段の踏み面の端部についているものを階段滑り止めといいます。この階段滑り止めのことを建築業界ではノンスリップと呼ばれています。

●階段滑り止めの役割は主に4つ

  1. 階段踏板端部(角)を摩耗や破損から保護します。
    • 材質はステンレス・アルミ・真鍮が多く耐久性に優れた金物を使用するのが一般的です。
  2. 階段の上り下りの時に滑りにくくします。
    • 金物表面に樹脂製のタイヤを装着することで抵抗をたかめて滑りにくくしています。
  3. 階段の端部を目立たせ、踏み外しにくくします。
    • 樹脂製のタイヤは、取付け箇所に合わせて色が選べます。
  4. 階段の踏み面に床材などの仕上げ材を貼る場合、床材の断面(小口)を隠します。

●階段滑り止めの使用場所は土足の内部階段

商業施設・オフィスビル・ホテル・学校・マンション等の土足で上り下りする内部階段が一般的となります。最近では、タイヤ部分に特殊樹脂を使用し、外部階段にも取り付け可能な製品も出てきています。

ご家庭など素足で上り下りする階段では、樹脂製の両面テープなどで取り付ける階段滑り止めが一般的となります。

●階段滑り止めの製品選びは現場の状況に合わせて

階段や段差に取り付ける際、取り付け面に対してつまずかない程度に若干上がっているか、平滑が望ましく、逆に取り付け面より下がって取り付けすると下りのときに前のめりになるので危険です。

床材などで仕上げ材を貼る場合は、床材と突き合わせで階段滑り止めを取り付けしてください。厚みのある床材を使用するときは、厚みに合う階段滑り止めを使用してください。

建築基準法により、多くの現場で階段の踏み面は26cm以上となっています。踏み面が広くなれば階段滑り止めの幅が広いものを使用してください。26cmの踏み面には35mm~40mm幅の階段滑り止めが使用されています。

建物のメイン階段となると歩行頻度も多くなるため、強度があるステンレス製を使用されることが多いです。裏階段などの比較的歩行頻度がすくないところでは、安価なアルミ製が使用されることが多いです。高級感のある場所には装飾性の高い真鍮製が使用されます。ご家庭など素足で上り下りする階段では、樹脂製の階段滑り止めが一般的となります。

踏み面の床材種類・踏み面の広さ・歩行頻度・下地・・・等階段滑り止めを取り付ける際は、現場の状況に合った製品を使用してください。

●階段滑り止めの取り付けはプロにおまかせ

階段滑り止めを取り付けする下地は、モルタル・鉄板・木が一般的です。主な取り付け方法としては

・モルタルの場合は、ビス止め(接着剤を併用)または、下地に埋め込みます。

・鉄板の場合は、ビス止め(接着剤を併用)または、リベッターでカシメます。

・木の階段の場合は、ビス止め(接着剤を併用)になります。

モルタル・鉄板の下地に穴をあけるには電動工具が必要で、金物のカット、タイヤの充填など素人では難易度がたかい作業となりますので、プロの職人に取り付けを依頼することをお勧めします。家庭用・素足用の樹脂製の階段滑り止めは、両面テープで取り付け出来ますので、DIYしてください。

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